この傾向は、米政府が閉経後の健康な女性約1万6608人を対象に実施した全米調査「女性健康イニシアチブ(Women's Health Initiative、WHI)の第2次分析を基に明らかになった。
研究者たちは、米医薬品メーカーのワイエス(Wyeth)が、エストロゲンとプロゲスチンという2種類の女性ホルモンを錠剤にしたホルモン補充薬「プレンプロ(Prempro)」を評価した。
調査は5年半にわたって、最も一般的な形態の肺がんの発生率と死亡率について、プレンプロによるホルモン治療を行ったグループと偽薬を投与したグループを比較した。
その結果、肺がんの発生率自体には2つのグループに違いはあまり見られなかったが、発症した場合の死亡率はホルモン療法を受けた女性のほうが2倍も高かった。
また、更年期の女性で肺がんにかかっていて、後からホルモン治療も受けた場合、肺がんによる死亡率はほかの女性よりも61%も高かった。
米国の女性の間で最も多いがんは乳がんだが、がんによる死亡でトップなのは肺がんだ。
研究を率いた米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)メディカルセンター、ロサンゼルス生物医学研究所(Los Angeles Biomedical Research Institute)のがん専門医Rowan Chlebowski氏は「複合ホルモン療法は、恩恵よりもリスクのほうが高いことは周知の事実だ」と警告している。
また、喫煙している女性がホルモン療法を受けると死亡リスクが高まる点が特に懸念されると語った。
この研究結果は、Chlebowski氏らの研究チームが、世界最大の国際がん会議である米臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology、ASCO)の年次会議で発表した。(c)AFP
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